2005年4月のある日のこと。無性にななご(ED75)が撮りたくなった。 |
物 の 原 色 |
原色といわれるものには、赤一色に塗ったものという観点から言われる場合と、さらに細分化すると”本当の原色”、”土崎色”、”大宮色”とに分けられる。 国鉄時代より続く本当の塗色という意味の原色はこの郡山工場で全検施行した車両に残るのみとなっている。その最後の全検が平成10年12月となっている。もはや活躍に猶予は全くなく、休車により検査期限を延長をした3,4両程度が最後の力走を続けている状態である。今夏で見納めとなるのは間違いない。 なお、郡山工場での機関車全検をしなくなっているために、この塗色は現れることはないであろう。 ちなみに土崎色との重連で色の違いがよくわかる。 |
色 ■ 土 崎 色 |
直流機の大宮工、交流機の郡山工、と謳われる郡山工場での機関車の全検施行が中止されて、JR東日本の土崎工場へと集約されることになった。そのときの出場色が同じ赤色なのだが、塗料が変更されて、通称「土崎色」と呼ばれる明るい赤色に塗られるようになった。 その土崎工場での全検もJR貨物所属機は受委託精算解消のために現在では大宮車両所での施行となっている。その大宮車両所での色も大宮色というべきか、原色・土崎色とは異なった色となった。 なお、現在もJR東日本に7両のED75が残っており、その全検施行は土崎工場(現秋田総合車両セ)であり、土崎色での塗装だ。 ちなみに原色に対して”赤”と呼ばれることが多い。 |
新 色 ■ 赤 白 更 新 色 ・ 白 パ ン ダ |
老朽化対策として、細部に渡り老朽機器の取り替えや経年対策をほどこした車両更新機にされる塗装。その塗装は赤塗装の腰から下半分を白とした塗装となった。 更新機であるが、この半分”白”が非常に安っぽく見えてしまい、被写体としてはあまり好きではない。だが、(赤)白パンダであっても存在自体が貴重となっているED75である。 なお、この更新機にされる塗装は2003年夏より下の新更新色に変更されており、この塗色は順次消滅する。 個人的には、原色>新更新色>旧更新色の順に好きである。 |
更 新 色 ■ 虹 も ど き ・ 白 帯 更 新 色 |
2003年(平成15年)7月全検出場車から更新機の塗装が赤白パンダからこの新しいデザインに変更された。 金太(EH500)に合わせるために塗装を変更したと言われる。そのため、赤の調子は原色や土崎色、大宮色などとは異なる。深みのある赤色である。 最初に出場したのは1028号機である。その1028号機が本当にレインボー色もどきになったのは有名である。 赤色に白帯という観点から虹もどきとも呼ばれるらしい。 |
更 新 色 ■ レ イ ン ボ ー も ど き |
※ 参考までに(本家 レインボー色) |
全検出場後には虹(レインボー)もどき色だったのだが、仙貨到着後に本当にレインボーもどきとなってしまったED75 1028。『ED75』のレタリングがされたのである。”虹”の字を分割して”虫工”などとも言われる。 ただし、本家JR東日本のレインボー色と同じにすると、意匠にひっかかるためであろう、字体の傾きが逆になり、ゴシック体も独特のローマン体となった。 |
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