ダンプ街道でダートと化した 奈良r186 福住矢田原線


2003年3月 走行
2003年5月 調査走行

この県道は、奈良市などから福住地区へ R25 名阪国道を使わずに最短でアクセスする道路である。奈良から山添へ直線的に抜ける r80 と福住との連絡路だ。これまでほとんどの区間が、1.2車線程度の道だったようだが、ちょうど市境から天理寄りは整備が進んでいて2車線化されている。現在奈良市寄りを工事しているが、この工事車両と、近くの土砂採取ダンプとが行き交うため路面がひどく荒れている。

写真01 r80 から分岐するとさっそく 1.5車線幅になる。軽自動車だとこれぐらい余裕と思うかも知れないが、前を走っている普通乗用のミニバンの幅をみてほしい。

道路はこの先矢田原集落を通過する。現在、この集落を通らない BP の建設中である。

(注)バイパスは2008年に供用開始になりました。

写真2 集落を抜け、低い峠のような場所を抜けるといきなり視界が開けてT字路になる。右側は現在建設中の BP で一般車両は通行できない。写真はその工事中の BP 入り口。

写真3 こっちが県道。ここから先は BP 供用開始後も使われる区間である。現在はアスファルト舗装が剥がされてデコボコ。二輪車泣かせである。

写真4 あちこちに結構深い窪みができていて、うっかりはまると大変である。大型車も窪みをよけるためにいきなり進路変更したりするので絶対にスピードはださないように。

写真4 200m ほどで改良区間が終わり、ここからは当分の間そのままということである。もうその先でセンターラインが消え失せてしまう。

写真6 舗装はしっかりしているものの、ダンプのお土産の砂が水と混ざってマディな道になっています。道端には不法投棄(家電じゃなく、建設現場の廃棄物か?)。ため息が出るのは筆者だけではあるまい。

写真7 振り返ったら、木の葉に埋もれそうになってヘキサが立っていました。もう一度いいますが、ここは BP が供用開始されても生き残り続ける区間である。

写真8 しばらく走ると、また道路が水浸しの区間が現れた。現場を行き過ぎてから振り返ると写真のようになっていた。ようは、浅い側溝を流れていた湧き水が小崩壊した土砂に阻まれて道に溢れ出したようなのだ。その側溝を流れている水というのは…。

写真9

分かりにくいと思いますが、結構な量です。(下に写っているのは私の足)。


写真10 BP 建設区間分岐から 1.5 km ほどで、やっと険道区間終了。写真は r80 方向を振り返って見ている。この付近に土砂採取場があるらしく、ダンプがよく出てくる。ダンプ基準だと、センターラインのない区間は完全 1.0 車線。ダンプの運転手の皆さんもお疲れ様です。

写真11 ここから先は整備済みで快適な走行が可能。対向車のドライバー、この道のこの先の惨状を知っているんだろうか?(この日は土曜日)。

当日は、ちょうど r187 が分岐するあたりで舗装の張り替え工事をやっていたが、本音としては「そんな元から綺麗なところはどーでもええから、険道区間の舗装をなんとかしろよー」だったことは言うまでもない。

【まとめ】

現在、本文中でも述べた矢田原BP区間が工事中であるほか、r187 未開通区間をバイパスする道路の建設計画があるようだ。だがしかし、あの1.0車線険道区間がなんとかならないことには使いづらい道であることに変わりはない。全線2車線化されれば、r47 なんかより実用的なのだが、昨今の情勢ではそれは無理な要望だろう。

名阪国道を西に進んでいて何らかの理由(事故渋滞、冬季夜間の凍結など)で福住−天理東間を通りたくない場合で、奈良市内などに向かう・あるいは経由する場合には、できれば R163、それが無理なら 山添村より西の r80 を使うように早目に迂回するべし。r80 の奈良市街への下りは長い距離続くが急勾配ではない。凍結が心配な時には有用であろう。R163 は木津川沿いなのでもともと急勾配はない。

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